金融取引が行われるマーケットでは次第に地域差が薄れ、地球全体が一つの市場となるグローバル化が進んできました。二十四時間取引はそれと表裏の関係にあり、昼夜を問わず取引できることを意味します。外国為替市場のように立会場のないテレホン・マーケットではこうした傾向が先行し、市場は二十四時間眠ることがありません。勢い、為替ディーラーたちの勤務時間も一日十二時間を超すハードワークにならざるをえません。このため、一部の銀行では早番、夜番、深夜番と称して時間帯をずらして出勤する態勢をとっていますが、相場の指揮をとる課長、次長クラスは自宅にモニター機器やディーリング機器を設置して、刻々の相場変動に即応しようとしています。とはいっても、各地域とも取引が集中するのは昼間。そこで地域ごとに取引集中時間のタイムシェアリング(時間分割)が行われ、地球の自転に従って次々とバトンタッチしていきます。日付変更線を起点とすると、ウェリントン、シドニー、東京、香港、シンガポール、バーレーン、欧州大陸(フランクフルト、チューリヒ、パリ)、ロンドン、ニューヨーク、シカゴ……とつながっていきます。「夜間になれば次の市場ヘリレー」する形です。